2013年2月8日
体罰について
この話題についてマスコミで盛んに報道され、様々な意見が飛び交い、多くの議論がなされておりますが、私見を述べたいと思います。
体罰は行ってはならぬもの、以上です。
体罰のおかげで成長できた、という意見をよく聞きますが、その方が指導者から受けたのは体罰ではなかったはずです。当時は辛かったが今となってはいい思い出、であるならば、その程度の事を体罰と呼ばないでしょう。
「熱がある人に水をかける」行為が悪い事でしょうか?「風邪で高熱がある人に寒空の中で冷水をかける」事は悪い行為でしょうが、「運動直後で全身に熱がたまっている人にクールダウンの為に水をかける」事は良い行為でしょう。つまり行為(体罰)自体の善し悪しは場面や人によって変わる訳です。昔はよく体罰を受けた、とおっしゃっている方は、風邪による高熱のない方や、また熱の出にくい方であり、最近の報道における被害者の方々は、風邪による高熱がある方、もしくは熱の出やすい方なのでしょう。
ですので、指導者やリーダーは、部下やメンバーの様子を良く知らないといけないでしょうし、状態を理解しきれていないのであれば、手をあげる資格などないはずです。「俺はこれからお前たちを殴る!!」と宣言した後に部員を叩いた泣き虫先生こと滝沢監督の行為は体罰ではないと私は思いますが、世間ではこれ以下の行為でも体罰や暴力と見なされる事もあります。「○○容疑者は女性の不意をついて頬にキスをする暴力を加えた(新聞記事より)」と報道された事件もありました。一般的には良いイメージで使用される行為でも場面や人によっては暴力に変わるわけです。
日新工場内でも、「あいつ言う事聞かないんでやっちゃっていいですか?」なんて会話がたまにありますが、ダメです。暴力でしか人を動かせないリーダーでなく、部下ひとりひとりの様子をよく観察し、理解がしっかりできるリーダーになりたいものです。
茨城工場
工場長
渡邉 忠英