2023年6月29日
ウナギとヌタウナギは全く別の生き物
7歳の息子が好きなもののひとつが「いきもの」で、我が家には生き物に関する本がたくさんあります。こども向けの本なのですが、大人の私でも興味深く読める本で、「へぇ~ そうなんだ~」と思う記述が随所にあります。
「ヌタウナギ」って知ってますか? ウナギに似た海洋生物で、視力はほとんどなく、おもに嗅覚と触覚を頼りに海底を動き回っている生物です。このヌタウナギ、約3億年前から地球上に存在しているらしいのですが、昔は目が見えた、視力があったそうです。
「目が見えた → 目が見えなくなった」この生き物は「退化」しているように思えます。しかし実はこの生き物、「進化」の過程で目が見えなくなった、とのこと。どういうことなのか?「視力を保持するためのメリット」が、「視力を保持するコスト」を上回らないため、この退化を選んだ。
ヌタウナギが視力を維持するためには、生きるために使う消費エネルギーの15%を費やしてしまう、であればこのエネルギーを別のところに使った方が、ヌタウナギにはメリットが大きい、と判断したらしい。へぇ~そうなんだ。
その他、ペンギンが空を飛べなくなった、蛇の足がなくなった、アブラムシの排泄器官がなくなった、など生き物は進化の過程で退化を選択したそうです。「退化」は進化の反対の概念でなく、進化の一環であることを子ども向けの本から学びました。
私たちの工場でも、進化の一環で退化させること、何かありますかね。汗水垂らして動き回ることをやめ、必要な大事なところだけ注力して動くとか、厳しく部下を管理することをやめ、裁量権を与え自主的に行動してもらうとか。コストとメリットを考慮し、最適な進化をしていきたいものです。
茨城工場
取締役工場長
渡邊 忠英