THOUGHTS

“日新”月歩~シャーリング屋の熱い思い~

2023年11月13日

ブラックボックス化という言葉はご存知でしょうか。業務の属人化とも言い換えられますが、担当の1人やごく一部の人しかその業務を分かっていない状態のことを言います。この状態は、とてもリスクが大きく改善しなければなりません。
どういうリスクがあるかというと、その業務が、仮に担当のAさんにしかできない状態だとします。問題のない時は良いですが、急にAさんが休んだり、退職したら、業務がいきなり回らない状態になります。その他にもあまり考えたくないですが、他の人に業務が分からないので、不正をしてしまうことだってあるかもしれません。同じ業務を長くしていると、この状態が起き易く、また「自分がいなければ会社が回らない」といった本人の勘違いが起こる可能性があります。
「変わりがいない人材」一見聞こえは良く、自尊心をとてもくすぐられます。ですが実態として、最終的に扱いづらい人材になる可能性があります。

一方で、最近よく感じるのが、何か問題があったときに担当の人以外と何気なく会話する中でことの詳細を話すと、新しい解決策や別のやり方を見つけることができたりします。ブラックボックス化は、こういったシナジー効果も消してしまいます。

対策としては、作業手順書やマニュアルの作成、誰にでも分かるルールやしくみを作る、定期的な配置転換、後継の人材を同じ部署に増員といったやり方になると思います。会社は、従業員とその家族の生活を守っていかなければなりません。永続的に残っていくためには、どのような業務でも一人に依存しない、させない。そういう姿勢が大切だと思います。これは、若い世代へ繋いでいく企業として重要課題だと思います。特に仕事のできる人は、その力を自分だけのもにせず後輩に託し、より良くしていこうという発想でいきたいものです。

社内リーダー以上の立場の方は、ブラックボックス化している部分はないか、この点を意識して見て頂き、その傾向が感じられたら、前述した方法などをさらに上の立場の人と相談して防止策を練ってもらいたいと思います。 経験していないのに「これは合う、これは合わない」と決めつけてしまうと、自分自身も気づいていなかった能力を見過ごしてしまうかもしれないし、もったいない事だと思います。

                            

茨城工場

工務部長