2024年10月25日
「自民党?ジオン公国?それとも日新シャーリング?組織の劣化を防ぐには」
組織劣化を防ぐためには、内向きの利益追求や、上層部への過度な忠誠心が評価される文化を見直す必要があります。たとえば、政治の世界で最近露見した「裏金集め」が問題視されていますが、これは単なる違法行為以上に、組織の構造そのものに問題があります。資金を集めることが派閥内で評価され、出世に直結するという文化は、組織内での忠誠心を誇示する手段となりがちです。しかし、このような行為は国益や組織全体の成長には寄与しません。
この内向きの行動は、利益追求が国民や社会全体の利益に結びつかない一方で、組織内の競争を助長し、結果としてブラック体質を生み出します。例えば、夜遅くまで働くことや、不要な飲み会に参加することが出世の鍵となるような文化があると、個人の生活を犠牲にすることになります。特に、家族を持つ社員にとっては、こうした文化が家庭を圧迫し、女性社員が昇進しづらくなる原因にもなります。男性だけが出世し、女性や家庭を重視する社員が排除される結果となるのです。
また、こうした文化の中では、議論や異議申し立てが抑制される傾向があります。たとえば、トップの発言が絶対視され、他のメンバーがそれに対して意見を述べることが難しくなるという事例です。組織内で「何を言ったか」よりも「誰が言ったか」が重要視される場合、真の進展や革新が生まれにくくなります。これにより、組織は成長せず、むしろ劣化していく可能性が高まります。
一方で、健全な組織文化を維持するためには、忖度なしに意見を交わす環境が不可欠です。たとえば、健全な一部?多く?の医療現場では、命に関わる問題が日々議論されるそうです。ここでは、上層部への忖度よりも、正確な診断や治療法が重要視され、すべての医師が積極的に議論に参加することが奨励されています。このように、組織の成長と持続可能性を確保するためには、上司への忠誠ではなく、真の公共利益に貢献する行動が評価されるべきです。
組織が劣化しないためには、内向きの利益に集中せず、社会全体の利益や組織の長期的な成長を考慮する文化の醸成が必要です。リーダーシップは、短期的な成果よりも、長期的な視点で組織を導き、従業員が健全な議論や意見交換を行える環境を整えることが重要です。
茨城工場
取締役工場長
渡邊 忠英